従来型EPS
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DN−EPS
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○ 上左図の従来型EPSでは、
アシストモータとステアリング軸とは、決められた一定の関係で動くため、
アシストが不要なときには、アシストモータと減速機は、
ステアリング軸の動きの負荷になります。
そして、そのときのアシストモータと減速機内部の摺動部は、
動摩擦になったり、静止摩擦になったり、負荷が急激に変化しますが、
操舵力に対して、この負荷の変化量の割合が多くなるような、
中立位置付近の微小な操舵では、
摺動部のスティック・アンド・スリップ現象と、
偏差がある程度ないと制御しないフィードバック制御により、
目的の操舵角度位置にすることができないため、
常に、右や左に修正舵が必要な、不自然な操舵フィーリングです。
また、トルクセンサ内のトーションバーは細くて捩れ易いため、
ステアリング軸の動きはアシストモータが支配的であり、
タイヤとステアリングホイールとの間の力や動きは
減速機でほぼ遮断されますので、
ステアリングインフォメーションは乏しいです。
○ 上右図のDN−EPSでは、
アシストが不要なときには、アシストモータを制御することにより、
ステアリング軸との間の動力の伝達を切断しますので、
アシストモータは、ステアリング軸の動きの負荷にはなりません。
そのため、操舵力に対して、操舵機構内の摺動部の摩擦よる負荷の
割合は常に小さいので、滑らかに操舵することができるため、
容易に任意の操舵角度位置にすることができます。
さらに、ステアリング機構は、セルフアライニングトルクによって、
常に、直進の位置になろうとしますので、
中立位置付近の微小な操舵では、
操舵力の強弱で容易に操舵角度を変化させることができるため、
操舵が楽で、自然な操舵フィーリングです。
また、トルクセンサ内のトーションバーは太くて捩れ難いため、
タイヤとステアリングホイールとの間の力や動きは
双方向にリアルタイムに伝わるので、
ステアリングインフォメーションはダイレクト且つ豊かです。