反射光は、検出部から光ファイバでフォトダイオードに導かれます。
光学系は同じものが3系統あって、それぞれのフォトダイオードの前には赤、緑、青の
異なった色フィルタが置かれ、光の3原色の光量が独立して測定できるようになって
おります。
光ファイバは3本束ねられているので、厳密には採光する場所が異なるため
ファイバの端部から入る光はそれぞれ異なりますが、太さが直径0.5oと細くて、
しかも、近接しているためほぼ同じ光が入ると見なせます。
照明する光が白色でない場合は、全ての色を知ることができません。
例えば、少し黄みがかった白熱ランプを使用した場合は、白と黄色の区別は困難と
なります。
そこで、この照明に使用しているLEDは、日亜化学工業製の高輝度白色LEDを
使用しております。
また、検出部の前面には保護ガラスがありますが、白色LEDの光が保護ガラスの
表面で反射した光が直接に光ファイバに入らないように、光ファイバの先端を
保護ガラスに当てると同時に、保護ガラスの角度を約10度傾かせています。
3−4 音声部
PIC16C711は、反射した赤、緑、青の光の強さから何色かを決定しますが、
次に、その決定された色の名前を、音声録音IC(東芝 TC8830AF)を制御して、
スピーカーから発声させます。
この音声録音IC(東芝 TC8830AF)は、ROM(27C256)内の任意のアドレスの
区間を再生できますので、PIC16C711は開始アドレスと終了アドレスを指定して
所定の言葉を発声させます。
言葉の数は、10色の名前と「濃い」「薄い」などが各1秒ずつ、16語記録されて
おります。
スピーカーを鳴らすアンプは新日本無線(株)製のNJM2073Dを使用しております。
このICは電池2本で直接駆動しておりますが、このICの動作電源範囲は1.8〜15V
であるなため、電池が消耗して1本当たり0.9Vになるまで使用可能です。
因みに、DC-DCコンバーター(MAX856)は、0.8Vまで電圧が下がっても5Vを安定して
出力できるため、スピーカーから音が出なくなったところが電池の寿命となります。