有限会社 レンテック
〒194-0023 東京都町田市旭町3丁目14−3
TEL 042-725-6267 E-Mail : info@lentek.jp
「NM−1」_TOP
1

  「NM-1」 テスト車両
ミラ トコット静音化



 1.「NM−1」テスト車両
 2.ミラ トコット静音化




1.「NM−1」テスト車両

 近年の車は、殆ど全ての車両が電動パワステになりましたので、普通車(登録車)、
軽自動車、車両価格の高低に関わらず、良好なオンセンタ−フィール(直進走行感)や
ステアリングインフォメーションを感じられる車は、ほぼ皆無ですが、
安価な軽自動車のミラ トコットでも、「NM−1」を取り付ければ、高額車を越えた、
快適な操舵フィーリングに変わります。

ミラ トコット G”SA V”
 トコットは、比較的安い軽自動車ですが、カーテンシールドエアバッグを全グレード、スマート
アシストVをぼぼ全グレードに装備するほか、四角いボディー形状、角度が立って視界を遮らない
デザインのAピラーなど、車両周辺が目で確認し易く、さらに、パノラマモニターは安価に取り
付け可能など、色々な面から安全に配慮されている優れた車です。
さらに、下記の静音化ができれば、機能的な不満は解消されます。





2.ミラ トコット静音化


 ・目次

   (0)はじめに
  (1)カウルトップ カバー
  (2)ボンネット ストライカー
  (3)ボンネット クッション
  (4)左右ボンネット クッション追加
  (5)ダッシュパネル アウター インシュレーター
  (6)エンジン コントロール ユニット (ECU)
  (7)ボンネット ステー
  (8)ボンネット解除ワイヤー
  (9)コラム カバー
  (10)ボンネット解除レバー奥コネクター
  (11)リアシート ベルトリトラクター
  (12)リアシート
  (13)その他 (
エーモン 静音計画)
  (14)使用材料

 

 


(0)はじめに

 ここで紹介する内容は、弊社のテスト車両だけの固有の現象かも知れませんし、
もしかして、メーカーもユーザーも 「軽自動車は、この程度で問題無い」と判断している
のかも知れませんが、テスト車両のミラ トコットは、ハーシュネスの特性に関しては、
かなり劣るように思います。

 ハーシュネス(注1)と言うと、通常は、舗装路の継ぎ目や段差など、ある程度大きな突起を
通過したときの衝撃音と振動について論じられることが多いですが、
トコットの場合は、それ以前に、通常の滑らかなアスファルト舗装の道路では静かなのですが、
近年その施工が多くなった排水性舗装や透水性舗装(注2)など、小さな突起が連続している
道路を 20km/hで走行する程度でも、その間ずっと、不快なビビリ音が賑やかに発生します。

 そこで、弊社では各種の対策を行い、上記のビビリ音を抑制し、かなり静音化しました。
しかし、トコットは、価格を抑えることと、重量を軽くするため、制振材や遮音材が少ない、
また、重量が 720kg
と軽いことと、タイヤ空気圧が260kPaと高いので、車体が振動し易いなど、
不利な条件が重なっているので、騒音計の計測値が大幅に小さくなるという意味での静音化
では無いですが、不快な音が少し無くなるだけでも、 気持ちが良いですし、ひとクラス上の
車に変わったような気分になります。

 以下は、同じトコットを所有されていて、同様な症状で不快な思いをされている方へ、
ご参考になればと思い、弊社で行った対策のご紹介です。


(注1)自動車の快適性は、NVHの3項目で評価されます。

・騒音 (Noise) :ロードノイズや風きり音など外部から侵入する音
・振動 (Vibration) :エンジンなど、動いてる各部から発生する振動
・ハーシュネス (Harshness)

:立て付けの悪さが原因による不快な、ビビリ音やきしみ音



(注2)排水性舗装または透水性舗装の表面です。

 排水性舗装または透水性舗装の表面は、
 直径約1センチ程度の砂利を、「雷おこし」
 のように、アスファルトを絡めて押し固めて
 あります。
 水は砂利の間を通って流れるため、
 水たまりができなようになっております。

 写真下側は側溝のコンクリート部分です。




(1)カウルトップ カバー
 カウルトップ カバーは、下のカウルトップ カバー断面図の上側の図のように、
ボディーが上下振動をすると、カウルトップ カバーも上下に振動し、
ボディーのとの間が開いたり閉じたりして、それらが衝突するため、ビビリ音が発生します。
 そこで、下のカウルトップ部断面図の下側の図のように、
カウルトップ カバーとボディーとが衝突する部分に薄い@ソフトテープを貼り、
さらに、ボンネットに厚いAソフトテープを貼ることにより、
ボンネットがカウルトップ カバーをボディーに押し付けることによって、
二つが常に密着するようにします。

 

 最初に カウルトップ カバーの前側を上に持ち上げます。


(↑クリックで拡大します。)

先ず、左右のサイドパネル ホールカバーの
手前を指で強く上に持ち上げて
外します。

指を入れる場所は下図を参照してください。

次に、左右のクリップを外します。

中央部の凹みを硬貨などで反時計方向に
回しますが、
外周部が回らないようにラジオペンチなどで
押さえておきます。
そして、カウルトップ カバーの手前下側の
固定用ツメ(5ヶ所)を外します。

ペンチなどで軽く挟みますが、折れやすい
ので、右端または左端のツメから順番に、
できるだけ変形を少なくして折れないように
します。



 続いて、ビビリ音対策の@ソフトテープを貼ります。

(↑クリックで拡大します。)

まず、カウルトップ カバーの前側を
上に持ち上げます。

次に、カウルトップ カバーの前側が
ボディーに当たる全幅に@ソフトテープ
貼ります。

ここは、ビビリ音の発生する場所なので、
互いに直に接触する部分が無いように
貼ります。
特に、段差部は見落としやすいので
良く確認します。


@ソフトテープを貼り終わると、
カウルトップ カバーを元通り固定しますが、
左右のクリップの押さえが少し緩いので、
プラスチックシートなどで厚みが約2mm
程度のワッシャを作って挟みます。


 次に、Aソフトテープをボンネットの裏側に貼りますが、
正確にカウルトップ カバーの上面前部に取り付けられたカウルトップ シールラバーを
全幅で押さえる位置に貼ることは困難です。
そこで、Aソフトテープの接着面を上にして、カウルトップ シールラバーの上に
養生テープなど接着力が弱いテープで仮止めをしておき、
その後、ボンネットを閉じることによって、ボンネットに貼ります。

 尚、 使用するソフトテープですが、
下記(14)使用材料の@とAを使用しましたが、これに拘る必要はありません。
ただし、Aソフトテープは、隙間が約15mmありますので、厚みは20mm程度は必要です。
また、材質ですが、耐久性が短いのでウレタン材は避けた方が良いです。




(2)ボンネット ストライカー

 スピードメーター右側の奥からガタガタ音がする場合は、ボンネット開閉をロックする
ボディー側のボンネットキャッチとボンネット側のボンネットストライカーとの間に
隙間があるのが原因です。
 そこで、ボンネットストライカー側に金属の薄板を巻き付けて隙間を無くします。

ご注意
 この作業により、ボンネットを閉めるときの力も大きくなりますので、
ボンネットの変形を防ぐため、ボンネットをロックするときは、
ボンネットの上面を手で下に押すのではなく、
必ず、ボンネットの前側を20センチ程度開いた状態で手を離し、
ボンネットを自重で落とすことによってロックするようにしてください。


金属の薄板を巻き付けた後は、
両側に針金を巻き付けて外れないように
します。

尚、板厚は、薄すぎると効果が無いですし、
厚すぎるとロックできません。
弊社では、厚み0.1mmのステンレス板を
用いました。
しかし、この厚さは、ぎりぎり開閉はできます
が、動きが少し渋いです。
もう少し薄い方が良いと感じました。
板厚は車両に合わせて選んでください。

また、キャッチ側と滑り易くなるように
表面にグリースを少し塗ってください。





(3)ボンネット クッション
 ボンネットは、車両前方の中央でロックされ、さらに、左右の高さを安定させるために、
車両前方の左右にボンネット クッションが設けられていますが、ボンネット ロック時に
ボンネットの左右がボンネット クッションに接していない場合は、走行時にボンネットが
揺れて音が出ます。
 そこで、ボンネット ロック時に、ボンネット前方の左右を手で下に押して、遊びが無いことを
確認します。
遊びが有る場合は、ボンネット クッションを回して高さを調整して、遊びが無いようにします。



 
(↑クリックで拡大します。)

  ボンネット クッションは、左右ほぼ同じ
 高さに調整しますが、ネジ部の嵌め合いが
 緩いので、フードを開けたときにウッカリ
 触ると回ってしまい、高さが変わります。
  そこで、ボンネット クッションのネジ部
 に配管の漏れ防止に使う、テフロン材の
 シールテープを巻いて、容易に回りにくく
 します。




(4)左右ボンネット クッション追加

 上記のように、ボンネットにはボンネット クッションが既に設けられていますが、
確実に振動を少なくするために、発泡ゴムを貼ることにより、車両の左右側に
ボンネット クッションを追加します。
この追加により、ボンネットの振動がさらに小さくなり、車内の音も少し静かになるように
感じられます。


 車両前方の左右4ヶ所に発泡ゴムを貼り
 ます。

 黒色の発泡ゴムの寸法は、長さ約50mm、
 幅25mm、高さ20mmです。






(5)ダッシュパネル アウター インシュレーター
 エンジンルームとキャビン(客室)を隔てるダッシュパネル(隔壁板)のエンジンルーム側には
断熱と遮音をするインシュレーターが取り付けられていますが、取付はダッシュパネルのネジに
引っ掛けてあるだけで、強く密着していません。
 そのため、アクセルを軽く踏んで、ゆっくり加速を始めるときに、エンジンが少し震えますが、
その時、インシュレーターの端が振動して、パタパタとダッシュパネルに当たる音がします。

 この音が出ないように、インシュレーターの
 端をダッシュパネルにテープで止めておき
 ます。
 (矢印の緑テープ)

 尚、この音が止まっても、エンジンの震え
 が無くなる訳ではありません。
 相変わらず、エンジンの震える音は聞こえ
 ます。






(6)エンジン コントロール ユニット (ECU)
 エンジン コントロール ユニット (ECU)本体は4本のネジで取付金具に取り付けられて
いますが、その取付金具はECUの下側だけでダッシュパネルに取り付けられています。
そのため、上記のダッシュアウター インシュレーターが振動すると同時にECUも揺れて、
音程は低いですが、ビビリ音が発生します

 そこで、ECUとダッシュパネルの間にクッションを入れて揺れないようにします。
これにより、エンジン音やCVT音が、濁らずスッキリ、気持ち良く、聞こえるようになります。

 厚みが約20mm程度の、発泡ゴムなどの
 クッション材をECUとダッシュパネルの間
 に押し込みます。
 場所は、コネクタより下で、ECUの上部に
 します。
 ECU背面の下側は、ヒートシンクになって
 おり、また、大気を取り込むセンサの穴も
 あるようです。ご注意ください。

 ECUは、バッテリーの後の下側にあります。
 





(7)ボンネット ステー 
(遊びがあるので、念のための作業です。)
 ボンネットを閉めるときは、ボンネット ステーの先端はボンネット ステークランプにしっかり
保持されているのですが、ボデー側は支点の穴に緩く入っているだけで遊んでいます。
 そこで、ボディー側も遊ばないようにします。


(↑クリックで拡大します。)

 ボディー側の金具に厚手のソフトテープを
 数回巻き、ボンネット ステーが横向き
 になったときにソフトテープが押して
 ブラブラ遊ばないようにします。




 





(8)ボンネット解除ワイヤー

 運転席右横のボンネット解除レバーから車両前部のボンネットロックまでの間に、
自転車のブレーキワイヤーと同じ構造の、ボンネット解除ワイヤーがあります。
 このワイヤーの黄色破線の部分は、ボディーとフェンダーの間なので、外から見えませんが、
黄色矢印の方向に振動して、ボディーやフェンダーに当たり、その当たる音がダッシュボード
右側のビビリ音として聞こえます。

 そこで、黄色破線の部分が弛んで
 ブラブラ遊ばないように、ワイヤーを
 強く引っ張り、ワイヤーがボディーの穴を
 通る赤矢印のところに、発泡ゴムなどの
 クッション材を押し込んで、ワイヤーが
 動かないように固定します。











(9)コラムカバー
 運転者に一番近いコラムカバーは、ボディーが振動すると同時に、大きなビビリ音を発します。
そこで、EPSコントローラ(黒プラカバー部)とコラムカバー(下)の間を、広い面積で突張る
ように、布や発泡ゴムのパッドを強く挟むことによって、コラムカバーが振動しないようにします。

 左図は、コラム部をアクセルとブレーキの
 操作ペダル側からステアリングホイール
 側を見上げたものです。

 
 尚、布の場合は、振動で位置がずれない
 ように、外側を滑り止めシートで捲くと
 位置が安定します。

 





(10)ボンネット解除レバー奥コネクタ

 運転席の右横のボンネット解除レバーの奥に少し大きなコネクタが在りますが、
このコネクタの組み立て部にガタが有るため、振動すると、ビビリ音が発生します。

 コネクタ全体をソフトテープなど
 粘着テープで捲いて、ビビリ音が発生
 しないようにします。









(11)リアシート ベルトリトラクター

 少しデコボコしたところを走るときに、後部から「コトコト」と原因不明の音がするときは、
車両右側 後方のリア シートベルト リトラクター(巻取器)の揺れが原因です。


(↑クリックで拡大します。)

 後部座席の背もたれを前に倒し、車両の
 右側のカバーを外します。
 クリップは、小さいものが8個、大きいもの
 が1個です。
 専用工具が無くても、マイナスドライバーで
 容易に外れます。


(↑クリックで拡大します。)

 シートベルト リトラクターは比較的重いもの
 ですが、下側にある一本の取付ネジで固定
 されているため、上側が揺れやすくなって
 います。
 そこで、リトラクターの右側とボディーの
 間に詰め物をして揺れないようにします。
 左写真は、赤矢印部に厚さ約20oの
 発泡ゴムを入れました。
 
 *シートベルト リトラクターは、安全のため
  の重要な部品です。
  詰め物がリトラクターの動作の支障になら
  ないように、取付場所には充分気をつけて
  ください。
  



(12)リアシート

 人が座っていないときにだけ、 リア シートから「カタカタ」という音がする場合は、
リア シート座面下側の金属パイプとボディーが直接当たっていることが原因です。


(↑クリックで拡大します。)

 リア シートの左右端の、座面フレームの
 金属パイプとボディーの間にウエスなどを
 挟んで、直接当たらないようにします。


(↑クリックで拡大します。)

 白いウエスを挟んだ様子です。




(13)その他

 以上のビビリ音対策によって可成り静音化されると思いますが、
ネットで「車両 静音化」で検索をすると、すぐに出てくるのが下記の商品です。
ご参考までに、弊社で試用した結果です。

 ・  「エーモン 静音計画 ビビリ音低減モール ダッシュボード用」

   この商品をトコットに取り付けましたが、トコットには、この取付部の少し下側に
   クッションテープが既に貼られているため、その効果は感じられませんでした。


 ・ 「エーモン 静音計画 ロードノイズ低減マット(L) 約480×1300mm 1枚 2661」
    前席フロアマット下に使用します。
 ・ 「エーモン 静音計画 ロードノイズ低減マット(M) 約480×450mm 2枚 2660 」
    後席フロアマット下に使用します。

  測定器で測った訳ではないのですが、周波数の高い音が少なくなるようで、
  少し静かになったかな?と感じられました。
  予算が許せば、作業も簡単なので、試す価値はあります。




(14)使用材料

 下記の材料を使用しました。
 ・ @ 防水ソフトテープ  (幅)30mm x (厚さ) 5mm ニトムズ E0332 特殊発泡ゴム
 ・ A 気密防水パッキンテープ (幅)20mm x (厚さ)20mm トラスコ TWST2020
 ・ B ショックノンテープ (幅)25mm x (厚さ) 20mm ネオプレン発泡ゴム

 ・ 養生テープ
 ・ 滑り止めシート(100円ショップで購入)
 ・ ウエス